日本では、すべての人が国民健康保険や社会保険などに加入しています。この制度は戦後の苦しい社会情勢の中で、すべての人が少ない負担で平等に治療を受けられることを目的とした素晴らしい制度でした。

しかし今日の生活を営むうえでの保険治療の位置付けは、必要最低限の機能を取り戻すための材料、薬剤、方法しか保険適用の範囲として認められていません。そのため患者さんのニーズに合わせた一定水準を越える治療をする場合には、自由診療を選択していただきます。

自由診療とは、特別に高価な入れ歯、費用が高く審美的にきれいだけの歯、保険の効かないインプラント治療などを積極的に勧めるためにあるのではありません。

本来の目的は、患者さんのニーズに応じて、保険制度の規制の枠にとらわれずにさまざまな選択肢の中から最良の材料や治療法を選択し、十分に納得のいく治療を提供するものです。

例えば保険診療では奥歯には銀歯を用いますが、金属アレルギーがある患者さんにはメリット・デメリットを十分にお伝えしたうえで、メタルフリーといって金属を使わない治療法を選択させていただいたりします。

なお、当院では治療計画を丁寧に説明し、費用の見積もりをご提示するなど、患者さんにご安心いただけるよう努めています。疑問や不安などがありましたら、お気軽にお尋ねください。